高校生の考案メニュー販売!サッカースタジアムの売店で勝負してみた話
サッカースタジアムの場外で、松蔭高校GL生たちが「焼きそば」と「焼き鳥」をテーマに、新しいグルメ商品を開発・販売しました。
新しいメニューとして「焼きそばたこせんべい」と「焼き鳥ジャン」が誕生!!
実際に現場で食べてみると、どちらも本当に美味しく、私も帰り道で材料を買って家で作ってしまうほど。生徒たちのアイデアには驚かされました。
ところが、イベント当日には少し意外な結果が待っていました。20食の販売目標に対し、売り切るのに時間がかかったのです。他のチームが定番メニューで安定した売り上げを上げる中、苦戦の連続。まぁ売れないのです。20食という限定された数でも売り切るのに約2時間。
そして、非常に多くの学びが、そこにはありました。
売れるもの vs 売りたいもの
今回の体験で生徒たちは、「売れるもの」と「売りたいもの」は必ずしも一致しないという現実を目の当たりにしました。スタジアムで求められるのは、やはり定番の「馴染みのある味」「すぐにイメージできる美味しさ」だったのかもしれません。
自分たちが創意工夫を凝らして「やってみたい!」と思ったアイデアで勝負してみて、ある意味失敗だったこの経験は、非常に考えさせられるものでした。「お客さんの視点」を意識することの重要さを改めて肌で感じることができたに違いありません。
次に挑むならどうするか
最後に、私から生徒たちにこう問いかけてみました。 「次、同じイベントでまた売るとしたら、経営者の視点に立って、どんな焼きそばや焼き鳥を売りますか?定番か、それとも変わり種か?」
生徒たちの答えは様々でしたが、ほとんどが「定番」を選びました。 「定番なら、すぐに美味しさがイメージできる」「馴染みのある味で、買ってもらいやすい」「定番にちょっとしたアレンジを加えるのもいいかもしれない」といった理由が挙がりました。
実際のコメント
定番呼ばれるのには理由があって、売り上げも見込めて作りやすさもあると思うから。定番+で変わった味をうるなら、そうする。
サッカー観戦が主な目的だから、凝ったメニューを作っても見てくれないと思った。
学びとこれから
この経験を通して、生徒たちは「お客さんに合わせる」という視点と、「自分たちが表現したいもの」とのバランスを考えることが、非常に大事だと気づいたと思います。
やってみないと分からない。正直、教員である私も彼女たちが開発した商品が、きっとすぐに「売れる」と信じていました。味も見た目も申し分ないものでしたから。しかし、実際に販売してみるとそう簡単にはいかず、「やってみないとわからない」というリアルな現実を思い知りました。
このプログラムは松蔭GS・GLが発足して以来、実社会とつながり、リアルな学びを重視して取り組んでいるものです。特に、アントレプレナーシップ教育において「ビジネス目線で考える」ことは生徒にとって貴重で、私たち教員にとっても新たな挑戦です。
今回の経験を糧に、生徒たちとともに、これからもさらに多くの実体験を通じて新しい挑戦を続けていきたいと思います。
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